2014年2月18日火曜日

BRIWAXの塗装面についた水のシミを補修する

今回は、シミの消し方…というか、シミをさらに風合いに進化させるBRIWAXのメンテナンス方法。


経年効果の質感を出しやすく、非常に素晴らしい風合いを出せるため、DIYのインテリアに良く使われているBRIWAX。自分も以前作ったテーブルや棚に使用している。


だが、非常にデリケートな塗料でもある。
  • BRIWAXは水に弱い。
    • 冷えた水の入ったコップでも置こうものならコップの形がそのままシミになる。
  • BRIWAXは熱にも弱い。
    • 摩擦熱でもシミができることがある。
    • 夏場は若干液状になるので色移りに注意。

ここまで書くともはや何のメリットがあるのか良くわからないドMのための塗料じゃないかという印象を受けるが、そこはさすがのBRIWAX。
これらの使いにくさを補って余りある魅力があるのだろう。
(自分は塗った後にこの塗料の弱点に気がついたクチです。)


とはいえシミがシミのままというのは嫌なので、簡単な補修方法を紹介する。


すっごい簡単に書くと、
水性ステインからもう一度塗りなおせば良い。(水性ステインを使って下塗りした前提。)


ということで水をたらしてシミを作るところから。
水をたらしました











例えすぐに拭いても運が悪ければこうなる。
まったくワックスってやつは・・・



















補修開始。
まずは最初の塗装に使用したものと同じ色の水性ステインをシミの部分に大雑把に塗る。
いざ!















ステインを塗ったら色が戻ります。
















BRIWAX(これも最初の塗装時と同じ色を使う)を塗ってもう一度磨く。
これで終了。
塗ってブラッシングした後。艶も元通り。
















完了。
もはやどこがシミだったのかもわかるまいて。(嘘)
















シミができていない箇所への定期的なメンテナンスは薄い色のワックスを使えばOK。

BRIWAXに限らず、ワックス仕上げ・オイルフィニッシュというものは長年使いこんでいくことで風合いを育てていくもののようです。
水や熱でできたシミも完全補修するより、むしろ味として愛着がわくと良いですね。


2014年2月17日月曜日

水性塗料にオイルステインでシャビー加工を施す


アンティークの小物を作る時、水性塗料にくすみを持たせて風合いを出す方法はいくつかある。
今回はかなり邪道な「水性塗料の上にオイルステイン」を試した。

「水性塗料は本来油性塗料と混ぜて使用することを想定していないので、お勧めできませんよ。」
と、Benjamin moore青山フラッグシップストアの店員さんから丁寧な注意をもらったのだが、それはそれということで。
4,5年も同じ色や質感を持たせようとは思っていないのでとりあえずOKです。


水性塗料は以下2つ
・ Benjamin moore の Cool Aqua(セミグロス)
・ Buttermilk Paint の White














これに油性塗料を被せる
・ カンペハピオのオイルステイン「ウォルナット」















オイルステインはぼろ布に少量含ませて、使用しない紙などで余計な分を吸いとる。
んで、色をつけたい箇所を布で少しずつ拭いていく。
左からCool Aqua, White, Bahaman Sea Blue

オイルステインの布で何回か拭いた後。
色付けしたいところに少しずつ拭いて行くのがコツ。
左下は失敗例。。





























セミグロスのように半艶以上の艶を持っている塗料と、艶無しの塗料ではオイルステインの着きやすさが大分違う。
艶を持っている方が色を被せにくいので、本番前にある程度練習した方が良い。

半艶の塗料でも丁寧に拭いていけば具合を調整できる。
















次は、VIVID VANから出ているアンティークリキッドも試してみます。

ちなみに、今回は水性塗料の上からオイルステインを塗りましたが、その逆の順序を使う手法もあります。
お店に出している箱(こちら)の白部分のような効果になります。
この箱のような効果の出し方はまた今後。



2014年2月10日月曜日

100年前のビンテージな楽譜を作る ~コーヒー染め&蝋引き紙~

ピアノを弾いているとき、いまいち曲に入りこめない時がある。

楽譜を古い感じにできたら入り込みやすくなるかもなぁ、と思い、楽譜をコピーした紙にシャビー加工行った。
作り方もシンプルに。

コーヒー染め&蝋引きで100年前のビンテージな紙にします。


これが!!

















こうなる!!
















①コーヒー染め

プリントした楽譜の下塗り的工程。コーヒーに漬けて乾かす。

材料:
水300ml
コーヒーティースプーン山盛り5杯。

作り方:
下の感じで漬けてかわかす。
漬け時間は1分ほどで、紙がしっかりコーヒーを吸ったな~と思ったらOK。半日浸しても結果は変わりません。

そのまま乾かすとヨレっとした状態で乾きます。
コーヒー染めだけの場合は生乾きの状態で軽くアイロンを当てればピンとなります。

そのまま蝋引きする場合はヨレっとしたままで問題なし。


②蝋引き

コーヒー染めだけでも十分経年効果は出せるが、もっと風合いを出せる。
表面は少し艶っぽくなり、半透明で、少し固めの手触り。

紙に蝋を吸わせるので耐水性、耐油性にとっても優れています。

材料:
蝋(パラフィン、パラフィンワックスと呼ばれているもの。●●ハンズにもあります。)
クッキングシート
アイロン















作り方:
クッキングシートに紙と蝋を挟んでアイロンをかける。
溶けた蝋が紙に行きわたったら完成。取り出してピラピラしてたらすぐに固まります。

紙の上に蝋を置いて、クッキングシートで挟む
















アイロンは低~中、ドライでOK。
クッキングシートの上に置くとすぐに溶けだす。

















ちなみに:
下のように蝋が厚すぎると白くなってしまうことがある。
そんな時は新聞やいらない紙で挟んで再度アイロンをかければOK。
余分な蝋を吸いとってくれます。
よくある
















③完成

普通のコピー用紙が見事に変身しました~。


















色の濃淡はコーヒー染めの段階で調整する。
そして蝋引きで濃淡のバランスはそのままに全体を濃くするイメージ。
コーヒー染めの段階で端を濃くしておくとこんな感じになる。




















いやーしかし。
曲には入り込みやすくなったが、今度は楽譜が読みにくいというw


2014年2月7日金曜日

針金と板で少し変わった小物入れを作る テーマは海と砂浜。

針金とアンティーク系の雰囲気って結構合う。


前から「箱の仕切りって板で区切らなくても良かったりしない?」と考えていたので、今回はそれを形にした。
ら、こんな感じ↓

テーマは「海」…というか、「砂浜」。
作り方は割とシンプル。板を切ってしまえばあとは2時間もかからない。

  1. 針金の通る穴をあける。(キリとか電動ドリルとか)
  2. 各板に色塗り。今回は白の水性ペンキと明るい茶系のワックス。
  3. 木工用ボンドで接着。ボンドは接着力が強いので、2m下の床に落とすといったアクシデントに遭わなければ十分使用できる強度です。
  4. 針金を通す。その際は↓のように端をくるっと丸める。

もう少し太い針金でも良いかもしれないが、こういうくすんだ金属の色って明るめの色に良く合うのね。
下の板に塗った明るい茶系ワックスが中々綺麗。うっすらと貝を反射してくれる。

















今回、元々はスパイスの瓶や袋を入れる用の箱を作るつもりだった、の、だが、なぜか少し上品にできてしまった。
むむむ、キッチンの下に置くにはちょっと気が引ける・・・(-_-;)


2014年2月4日火曜日

大英博物館っぽいアンティークテーブルを作る その3

以前紹介したアンティークテーブル天板の塗装

引きだしも作って脚の塗装も進めた。
今回はラスト、天版の塗装を行う。

①まずはニスを剥がす作業。
天板に60番の紙やすりをかけ、ニスを削り落していく。
ニスが落ちたら続いて240番で表面を滑らかにする。

②少しだけ赤色を混ぜた茶系のステインで下塗り。
ヤスリで深く削ったところは焦げ茶に、ニスが若干残っているところは明るめの茶色になる。



















③ステインが乾いたら、BRIWAXのJacobeanで仕上げ。
たっぷり塗ってスチールウールでゴシゴシこすって、仕上げに布で磨きあげる。
結構体力を持っていかれる。。


















さて、これで完成。
やすりがけをランダムにかけ、天板に色の変化を出すことができた。


BRIWAXって結構繊細なので(水に極端に弱いとか、熱にも弱いとか)上にテーブルクロスを敷くかランチョンマット常備ってことになりそう。

次は…食器棚でも作るかねぇ。


→後日談。BRIWAXにできた水のシミを消す方法を書きました。消すというか、メンテ。


2014年2月2日日曜日

大英博物館っぽいアンティークテーブルを作る その2

以前紹介したアンティークテーブルの引きだし作成と脚の塗装


まずは作りたい引きだしの大きさに沿って木材をぎこぎこ。
ハンドソーで切りだしていく。

↓これが試しに組み立ててみたの図。
外枠はテーブルにがちっと取り付け、内側と取っ手の付いた箱が引きだしになる。


L字金具を使って取り付け。後は内側の箱を接着したら完成。
裏面はBRIWAXのTudor Oakで色付け。

・・・と、まあ木材の計算さえできれば、引きだし自体は割とシンプルに作ることができる。


続いて引きだしとテーブル脚の塗装。


①最初はこの状態から。
取っ手をつける用の穴だけ先にドリルで開けておく。


















②下地の下地。
2重に別の色をつけておくと、ダメージを思いっきりつけた時により雰囲気を出せる。

油性のBRIWAXを使用。
上塗りを水性にする場合は水性ステインなどは使用しないこと。
色が混ざって汚くなる。(実体験)


















③続いて下塗り。
バターミルクペイントのFancy Chair Green。
下塗りなので色があまり表に出てこない。よって、多少雑に塗っても大丈夫。


















④上塗りの前に、クラック発生用の特殊塗料「オールクラックアップ」を塗る。
画像はテーブル脚だが、アクリルのような艶がでる。
雰囲気が大分変わるので最初は戸惑うこと間違いなし。



⑤オールクラックアップが乾いたらバターミルクペイントのYellowish Whiteで上塗り。

綺麗にクラックを出すポイント
・ 刷毛にべたっと塗料をつけ、さーっと一撫でで塗るのが理想。
・ 一回で塗りきれなかった場合、2秒以内までならもう一回塗れる。
・ 3秒ほど経過したら我慢して乾くのを待つこと。乾いてから薄く塗るくらいにしておく。

乾くのを待てずに塗ってしまうと、ダマになり修正が難しくなるので辛抱すること。(実体験より)
2,3分で完全にひび割れる。



ここまでで引きだしと脚が完了。残る作業は
  • 天板の塗り
そんなに作業っぽい作業は無いが、後は天板を塗ってテーブルの完成である。


ちなみに
引きだしの取っ手の板はこんな感じに面取りしてやると風合いをもっと出せる。
細かいが、拘ると中々面白い。